善啓 盆栽如雨露

z-2.jpg

~銅製の盆栽如雨露~

 

 善啓 盆栽如雨露(盆栽ジョウロ)とは

 

 磨き銅板を金型に合わせて金鋏で切り取り、全ての曲線を叩き出し、ハンダ付けによ

って本体を作り出しています。その後、接続部分についた余分なハンダを削り取り、湿ら

せ稲藁を束ねたタワシ状の道具で細かい砂を付け、表面を磨いています。さらに地肌全

体を『タンバン(硫酸銅溶液)』で煮上げることでこの独特のあめ色が生まれています。

 素手で取り扱うと触れた部分が変色するため、取り扱いには最善の注意を払っています。

 替え口は平口と蓮口(丸口)があり、吐水口の穴は職人がひとつひとつ針でつついてあ

け、裏側に出た突起は松灰で磨いて整えてあります。不揃いの穴ですが、それがむしろ筒

の名称の由来そのものを具現化した逸品といえます。

 本品を作ったのは、明治・大正時代、名銅職人と言われた松村長寿斎の次男で、親に手

ほどきを受けた職人でしたが、故人となったため技術の伝承も途絶え、現存する数もわず

かとなりました。

規格:特大 4.8L(丸・平替口付)・大 2.2L(丸・平替口付)・小 1.1L(丸・平替口付)

豆 0.7L(丸替口付)